第 8 回ハロプロ楽曲大賞 2009 投票

BluePhobos2009-12-06

楽曲部門

5位 S/mileage / ぁまのじゃく (1.0pt)

ぁまのじゃく

ぁまのじゃく

「君のことなど興味ない」から入る歌詞がとにかく斬新な作品。「無関心」は「嫌い」よりもダメージのデカイ言葉だと思ってるのだけど、それをいきなり言い放つド S さ(S/mileage の S が大文字なのも狙いはもしやコレか)が終始展開される中、どことなく優しさや切なさ、か弱さなどが滲み出て来るようで、守ってあげたくなるようなそんな想いに駆られる。ま、これがツンデレの魅力というヤツでしょうか。嘘をついてもバレバレな返答や仕草をしてしまうおっちょこちょいな女の子像が思い浮かぶ、そんな S やら M やらが / で交差する S/mileage ならではの一曲。

4位 月島きらり starring 久住小春(モーニング娘。) / はぴ☆はぴ サンデー! (1.5pt)

月島きらりと言えば、昨年は「パパンケーキ」に元気を貰って一日一パパンな日々もあったのだけど、その元気をそのまま今年にシフトして注入したと思われる曲がコレ。結局、今年も一日一はぴです。特に、2 番後の間奏からサビにかけての盛り上がりには、ニコ動のコメント風に言えば「3:00 からが小春の本気」をまさに感じた。PV ではそれが「変身」によって増幅されたわけだけどね。女の子のネガティブからポジティブへの気持ちの変遷を、これでもかと言わんばかりにわかりやすくメロディと声で表現した素晴らしい作品だと思ったのでした。


小春は娘。を卒業してしまうけれど、今まで元気とハッピーをありがとう!と言いたい。小春がくれた元気とハッピーはいつまでも小春を愛した者の心に行き続けると……。

3位 Buono! / ゴール (2.0pt)

Buono! 2 (初回限定盤)

Buono! 2 (初回限定盤)

女の子の歌声とロックのギター、そしてクラシックのストリングスの融合がこうも壮大な楽曲になるのかと驚いた作品。サビ突入前のドドド……というティンパニが心湧き上がって仕方ないッスよホント。この曲にはどんな映像が相応しいのだろうなどと考えていると、真っ暗闇の遥か遠くに輝く光に向かって Buono! の 3 人が手を取り合って走って行く光景が浮かんだのだけど、一人称が「僕ら」なところから「一本の矢は折れても三本だと折れない」という力強く進む Buono! の側面が見えるような作品でもあるのでした。

2位 安倍なつみ / 微風(そよかぜ) (2.5pt)

安倍なつみ 〜Best Selection〜 15色の似顔絵たち

安倍なつみ 〜Best Selection〜 15色の似顔絵たち

なっちの歌声には丁寧さ、繊細さ、優しさとかを感じることが多いのだけど、この曲はそれらがより一層際立つような気がする。より想いが強く込められた、と表現するべきかな。そんな優しさに包まれて微笑むことができる。微風の「微」はきっと微笑の「微」なのではないのかな。そう思って聴くと、ノリノリのハイチューンとは全く違った観点での「曲を楽しむ」楽しみ方がそこにあるようで、歌が大好きであろうハロプロ現メンバーも、10 年後にはこんな名曲を歌っていてほしいなと願うのでした。


この曲は WOWOW で TOSHI となっちがコラボした曲として印象に残っていて、ここで歌うなっちの表情が未だかつてないほどの歌の幸せ、歌うことの幸せに満ち溢れているように見えて、それもまた印象的過ぎて 2009 年の名コラボと言う外なし。また、このコラボ以降、この曲を聴くと TOSHI のハモリのコーラスがバックにうっすらと優しく聴こえてくるような気もして、そう思うと、自分の中では TOSHI はなっちの微風となり、私の微風にもなったのです。

1位 Berryz工房 / ライバル (3.0pt)

以前に「ライバルは曲構成がニュータイプ」と表現したのだけど、自分の中ではずっとそのニューが持続したとにかく新鮮な一曲。年中新発売みたいな感覚。最後に冒頭のサビに戻る際の、音階が階段状にテンポ良く昇っていく瞬間が斬新でらいすっきなのです。で、戻ったサビを聴いているときに「この後でまた 1 番の A メロに行くっていうのはどう?」、という無限ループのような、曲は続くよどこまでも!と感じさせるところもまた魅力的。サビの中に存在する広がりとはまた異なる広がりがあって、新しいものによる広がる楽しみを味わえた作品でもあったかなと思います。来年もまた、こういう新発見に出会いたい。

PV 部門

3位 S/mileage / あすはデートなのに、今すぐ声が聞きたい (1.0pt)


洋風の部屋、ベレー帽、チェックの衣装、ドレス、リボン、馬車、といった女の子が憧れるであろうお姫様の世界観を実現した作品。ビッグサイズの受話器が可愛くてイイ感じ。その大きさは、電話に対する女の子の意識を表していたりするのかな。というのも、大好きなあの人と繋がることのできる唯一の手段だから。敢えてケータイではないアナログさが良い味出してます。可愛さは小ささとよく結びつくけれど、大きさとも結びつくことをこの受話器を見て感じた。あと、間奏の振り付けの手の部分が反っていて、これもお人形という女の子の大好きなアイテムを盛り込んだんではないかと思う。女の子が思い描く世界、大好きな世界、というテーマだとこの作品が最も相応しいのかも知れない。

2位 Buono! / MY BOY (2.0pt)


「チャーリーズエンジェル」バリの強くてカッコイイ Buono! が見れる作品。細部にも凝られていて、愛理がかけていたレーザー光線可視グラスを外した途端、背後のレーザーが消えるあたりとか映画好きにはたまらんかと。あと、Buono! の PV には必ずと言っていいほどにビデオを高速再生させたようなクイックシーンが出て来るのだけど、その使い方が非常に巧いと思った。あの手この手を駆使して最後にゲッツした宝がスイーツ(笑)という豪快なオチもよく考えられているし、テクと遊び心が満載の傑作。

1位 真野恵里菜 / 世界は サマー・パーティ (3.0pt)


ドラえもんの発想とハロプロフュージョンした夢溢れるワクドキな作品。ドラえもんと言うのは、魔法のトランクごしに真野ちゃんが世界を見下ろすシーンがドラえもんのタイムマシーンやら四次元ポケットやらを連想させたことから。この魔法のトランクの発想自体がドラえもん的で、もう完全に「どこでもトランク」と名付けるべきかと :) そこから色んなものが飛び出して来るのだけど、何が出るかわからない、というのが面白くて好きなんです。もうちょっとサプライズレベルを上げて真野ちゃんのもっと驚いた表情をスローで見たかった気もするけどね。他には、松浦亜弥の PV にあったようなキラキラなエフェクトも付いていてグッジョブ。


興味深かったのが、どこでもトランクを開けてキラキラ輝く何かを見つけるも、苦虫を噛み潰したような表情でトランクを閉じるシーン。「コレ、普通入れますかね?」と言いたいシーンなのだけど、ここで真野ちゃんが見たものは一体何だったのかが気になって夜も碌々眠れんのです。結局は、真の世界(≒マノセカイ)にはパーティなどとは無縁の国々があることを暗示していると考え、「世界中で サマー・パーティ」というタイトルには決してならなかった理由がそのあたりにあると推測するに至り、非常に深い作品なのだなと見る度に思うようになったのでした。