2007年にはてなブックマークで注目されたハロプロコンテンツ

BluePhobos2007-11-24

今年も早いもので、師走の慌しい足音がもうすぐそこまで迫って来ている時期と相成りまして、そろそろ 2007 年のハロプロを振り返ってハロプロ楽曲大賞を選考しようかなぁと思いつつ、楽曲という面以外での今年のハロプロを振り返るために何が良いだろうかと考えたところ、はてなブックマークによる注目という面でハロプロを振り返るのも面白いかなと考えてみた。対象は主に YouTube などの映像や音楽のコンテンツで、それらがはてなブックマーカーという「大衆的な」目にどう映っているのか、どう聴こえているのかが手にとるように分かるので、ハロプロを振り返る良い手段でないかなと。ということで、自ブクマKU。で挙げてみたよ。

嗣永桃子生誕十五周年記念レース (3/6 投稿)


今年は、メンバーの誕生日をファンが祝う方法として「競艇の冠協賛レースで祝う」という方法が開拓された年であると言える。さらにレース名だけでなく、主催者のメッセージをもアナウンサーにある意味「代読」という形で TV を通じて贈ることができるようで、自分が応援するメンバーの名前を広く知ってもらいたい、という愛が込められた企画が今春に注目されたワケでごじゃいます。申し込みは一レース一万円からと、とても手が届かない値段ではないこともあってか次々と他のメンバーも冠協賛レースで誕生日が祝福された年だった。大人の嗜みである競艇を応援に使うという発想は他のアイドルファンにも浸透していたりするのかな。もし、今のハロプロが当時のラブマぐらいの人気をゲッツしていれば、競馬の世界にも足を広げてメンバーの愛称や印象的な歌詞やフレーズなどが馬の名前にもなるという可能性も、無きにしも非ずかなと思うのでした。

飯田前田の"大人の七夕祭り"日帰りバスツアー (7/9 投稿)

http://content.veoh.com/flash/p/749617/365fdd896132084992f7ff13290a552c86af08ab.flv?ct=57b47b09f652a6416f85df7c8b061241f5ddc731f7d8ca3d

再生できない場合はこちら。


YouTube のコンテンツが消えていたので veoh のものを貼っといたぜぃ。BGM はオフコースの「さよなら」。映像と BGM とのマッチング感は秀逸の域を超えているのではないかと思うほどで、2007 年でおそらくは最も哀愁漂うハローコンテンツではないかと思っている。七夕という時期が重なり、飯田圭織の「織」と織姫の「織」までも重なり、そこにさらにできちゃった婚までもが重なってしまったということで、個人的にはハロプロファン、アイドルファンは誰を信じて一体どこに向かうべきなのかを考えさせられた暗中模索で酸っぱい orz な七夕でありました。詳細は以下のリンクをご参照くださいな。「人生という名の迷路」──これを名言と呼んでいいか否かが悩むところではあるけれど……。

75 名前:蟹 ◆Pmakoyw6.2 [] 投稿日:2007/07/07(土) 17:55:38.35 O
最後にサプライズでバスを
二人がお見送り
駐車場をでて道路を走り出しても
ずっと手を振ってくれました

:: 飯田前田の”大人の七夕祭り”日帰りバスツアー | 狼をっち ::

熊井ちゃんの言葉にできない more than words can say kumai ver (7/15 投稿)


BGM は小田和正の「言葉にできない」。「長身」という正もしくは負のイメージと「(とある集団において)他から抜きに出る」という負もしくは正のイメージとの衝突、葛藤、さらに、自己制御が不可という切なさ、悔しさ、やるせなさが交差する映像。熊井友理奈をわかりやすく紹介する内容ということもあり、熊井友理奈の名前がはてなブックマークを介して広く知れ渡ったのではないかなと思う。はてなブックマーク経由で興味を持った方には、是非とも彼女の喋りを YouTube ででも観ておくれ。ルックスとのギャップがたちまち魅力となって魅かれまっせ :)

なんか (10/1 投稿)


この映像の後藤真希は 2003 年当時の彼女だけれど、4 年後に再度注目されたというレアなサンプル。絶妙な編集により独特なテンポで繰り返される「なんか」にカオスを覚え、一つとして同じ「なんか」が存在しないこの映像はある種の研究価値ある資料となり得たりはしないのだろうか。もしくは、ブックマークのコメントにもあるように「なんか」を素材として使って DTM やリミックスに……などなど、単なる動画編集という世界を超えた広がりを感じさせる映像で、注目される理由がわかる気もする。この「なんか」は、正確には「談話標識」と呼ぶのだということを最近知った。

「なんか」は、最も意味が希薄化している、つまり、「なんか」を談話から取り払ってしまってもその論理的意味に変化は生じないような、談話標識であるといえます。にもかかわらず若者の織り成す談話にこの表現が多く見られるのは、若者が日ごろからより適切な表現を選んで、相手にいかに自分の意図を伝えるかということを重要視している、という事実を示しているといえるのではないでしょうか。

http://www.chikyukotobamura.org/passed_special/special20060908-2.html

後藤真希の CPU 、正しくは脳の言語野がフル稼動してその場に合った言葉や表現を選んでいる、と知った上で再度映像を見るとまた違って見えるのが興味深いところ。他のメンバー、特に Berryz工房℃-ute にも談話標識が目立つメンバーもいると思うので、このあたりも目安に注目すれば新たな魅力が見つかるのかも。

ラぶThemeふロムすパるタかスForなッキぃ (11/5 投稿)


BGM は Yusef Lateef の「Love Theme From Spartacus」。このブックマーク数と絶賛のブックマークコメントをざっと眺めた瞬間、「音楽が評価されているだけではないのか」と思ったが違った。ジャンルの全く異なる映像と音楽の重なりや合いや溶け合い、といったマッシュアップにより、新感覚のような今までにない感性のようなものが生まれる映像だなと思った。単純に映像に別の音楽を乗せるだけという作業とはすっとこどっこいに、その発想と生成された異様で異質なカッコ良さが素晴らしい。この映像を観て、例えば「ジムノペディ」などを BGM にしてけっこう激しいハロプロのダンス映像をスローで合わしてみても、独特なカッコ良さのある映像が出来そうだと思った。来年は Mr.Moonlight のビッグバンドをより静かにしたジャズの要素を取り込んだ楽曲をハロプロに提供してほしくなった。