久住小春の記号性
もう 2008 年も気がつけば残り 1/4!!! ということで、今年振り返るにはちと早いが今年に活躍しまくっているメンバーの一人、久住小春について今までを振り返りつつ色々書いてみるよ。テーマは久住小春と記号性について。今年、と言っても正確には去年の楽曲なのだけど、久住小春でまず忘れてはならんのが「こんにちぱ」。久住小春と言えば月島きらり効果も手伝って「☆」のイメージが強過ぎて強すぎて、「キン肉マン」に登場するザ・ペンタゴンとタッグを組ませてみたいハロプロメンバー候補 No.1 なのであるが、この楽曲で「○」をも味方に付けてパワーアップしたのだと思った。記号と記号の出会い、みたいな。そう言えば、ザ・ペンタゴンとブラックホールも「☆」と「○」になるか。このお二人さんは相性が良いに違いない。
というのは置いておいて、とにかくそれまでにも「ハッピー☆彡」とか「はなをぷーん」などの楽曲にも「○」が付いていたが、その勢いがこの曲で一気に放たれた感、見せ付けられた感がある。「こはる」ではなく「こぱる」になった瞬間。これまでに PV ではある記号をでかでかと自身の背後に飾りつけて踊り、はたまたその記号とは異なる別の記号をつけていきましょー!とやたらとハイテンションに声高らかに歌うアイドルがいただろうか。ハロプロと記号との関係で言えば、メンバーが両手を使って作ることができるハートマークが圧倒的な存在感を示していたと思うのだけれど、敢えてハートマークとは違う別の記号を身に付けたという点が興味深いなと、この楽曲を聴いたときに思ったのであった。
そうそう、記号と言えば先述の「はなをぷーん」でも歌っていたのを思い出した。「ま〜る さ〜んかく な〜が〜し〜か〜く〜♪」と言った具体に。「☆」と「○」と「△」と「□」と……、いったいどの記号までをも歌詞に盛り込むつもりなんでしょ。そのうち、「〒」とか「#」とか「∀」あたりが登場を控えてスタンバっていたりすると面白いのだけど。
さて、そんな記号とも戯れつつ、「○」の勢いをそのまま保った楽曲が「パパンケーキ」である。イントロを聴いた瞬間、ゲーッと思ったのだけどその直後に「そのし〜ろい〜」と超高音で且つ色鮮やかな声と共に突入するというギャップがまずド肝を抜かれたことをよく覚えている。最近は Berryz工房の「ジンギスカン」でもそうだが高音で行けるとこまで行くよホラ!といった傾向があるように思うが、この「パパンケーキ」はその中でも群を抜いているのではなかろうか。試しに、キーをちょいとばかり下げてみた的なコンテンツがあったのだけど、多少の違和感を感じるものの、キー的には何ら他のハロプロを含めたティーンの女の子の楽曲のそれと変わらないような気がした。逆に下げてもコレですか、と驚いたぐらい。
前者がノーマル Ver. で後者がキー下げ Ver. ね。何やら聞くところによると、小春と同年齢ぐらいの女の子でもカラオケでこの曲を原キーで歌うのは困難な場合が多いそうな。「♪」も記号の一つであるが、今年の彼女には音符、特に高音の音符という記号性をも見せ付けられた年であった。
さらに、今年の注目すべきユニットに MilkyWay があるが、この MilkyWay は当初は「☆」に特化しているように見えたのだけど、新曲「タンタンターン!」の PV の背景にはビッグな「☆」と共に無数の「♪」があるではあーりませんか。さらに、ソロパートのシーンの背景にはカラフルなひし形が。久住小春の記号性が彼女の躍進に効果を与えていると思わざるを得ないのであった。これからも小春と記号たちとのお付き合いを見守りながら、彼女たちが奏でるメロディに酔いしれようと思う。