ハロプロ楽曲大賞 2009 を振り返る

BluePhobos2010-01-02

どもどもあけおめことよろ。と、昨年と全く同じ挨拶になりましたが、今年も継続して超マイペースにハロプロをウォッチしていこうかなと思ってますのでどーぞよろしく。年末には恒例のハロプロ楽曲大賞の結果発表イベントが行われたようで、関係者の皆様は本当にお疲れ様でした。ナント参加者数は昨年を上回ったそうで驚くばかりでございます。私ぶるふぉぼ。は不参加でしたが、Twitter と狼スレの実況を追従し、発表曲を順に PC で再生していくという些か寂しいアローンスタイルではありますが、これがまたなかなかの臨場感で、自宅にいながら会場の雰囲気を味わうことができました。そんなハロプロ楽曲大賞 2009 を振り返りたいと思います。

楽曲部門

順位 タイトル ユニット 点数 票数
001 ライバル Berryz工房 467.5pts 187票
002 消失点 -Vanishing Point- Buono! 330.5pts 144票
003 SONGS モーニング娘。 294.0pts 121票
004 はじめての経験 真野恵里菜 213.5pts 103票
005 なんちゃって恋愛 モーニング娘。 208.0pts 93票
006 憧れ My STAR ℃-ute 201.5pts 109票
007 雨の降らない星では愛せないだろう? モーニング娘。 198.5pts 103票
008 しょうがない 夢追い人 モーニング娘。 191.0pts 87票
009 ゴール Buono! 185.5pts 85票
010 グルグルJUMP 久住小春・ジュンジュン・リンリン(モーニング娘。) 183.0pts 102票


昨年は娘。がぶっ放して Buono! が健闘、Berryz が奮わずという結果となり、一方今年は娘。の票が分散して Buono! は継続健闘、そこに Berryz がトップに躍り出たという構図になったようです。「ライバル」は口ずさみやすいメロディに可愛い・強い・楽しいの 3 つの要素が巧い具合にブレンドされて、それらが老若男女現場在宅問わずシンプルな形で共有できた結果と言えるのではないかな。このあたりは昨年のクールな「リゾナント ブルー」と対照的で興味深いところです。そのクールに該当しそうな 3 位の「SONGS」は、聴けば聴くほど「リゾナント ブルー」の DNA を継承しているようで、ここに娘。の誇りというか、決して他に譲れないものがあるような気がするのです。今年の娘。もそれを貫くのか、はたまた転換してくるのかは注目すべきポインツだけど、最近の娘。の曲を聴く限りはそのプライドの影響か、自分自身で進むべき道を狭く(険しく)しているような気もするので、「元気で明るく楽しい」というシンプルなスローガンに基づいた娘。の曲というのを今年は是非とも聴いてみたい。


もう一つ興味深いのが「消失点」が 2 位を獲得した理由。ここにはぐれメタル級の楽曲考察ネタの潜在臭をクンカクンカしつつも、未だピコーン!となるほどの解決には至っておらずです。情報収集と私的模索をしてみると、

・80 年代アイドル歌謡調である
パシイベで雅自身が歌った
・ファン向けのパート(歌詞の空き部分)が用意されている
・雅の透明感溢れる歌声が映える
・ロックな Buono! がセンチなメロディを歌うそのギャップに酔いしれる


などのキーポイントがあり、これらが相乗して大多数のファンの心を打ったのかなと推測。結果を踏まえてのヘビロテでは確かに C メロでの雅の綺麗な歌声には惹き込まれるものがあるけれど、個人的に好きな「ゴール」を超える何かを秘めている、その何かはまだ見つけられていないのです。そしてヘビロテは続くのであった……ザッザッザ(階段を降りる音)、という感じで、こういった自分が未投票あるいはあまり聴いていない曲が上位に来た場合にそれを認めてそこに新たな出逢いと発見を見出す、というのがハロプロ楽曲大賞の醍醐味の一つでないのかなと思ったりする。まぁ、順位を気にし過ぎても本末転倒になるので難しいところだけど、皆が良いと評価した曲にはそれだけの何かがある、というブクマ的な観点で。


あとは、スローテンポでしんみり感動系の「雨の降らない星では愛せないだろう?」がアップテンポでノリノリな「グルグルJUMP」を抑えたところも注目したいところ。興行が主力で「ノレて踊れて盛り上がれる」という要素が非常に強く求められるハロプロ楽曲の中でも、こういったしんみり系や哀愁系、バラードなどもたくさん聴いて評価したいし評価されてほしいと思う。欲を言えば、安倍なつみ松浦亜弥の楽曲ももっと評価されてほしいのだけど、音楽活動自体が縮小傾向のようで、これはホントに残念。色々と事情はあるにせよ、音楽から彼女たちを遠ざけるのは一体何なのだろう……と思うことは多々あるのです。

PV 部門

順位 タイトル ユニット 点数 票数
001 ライバル Berryz工房 465pts 196票
002 MY BOY Buono! 344pts 162票
003 ぁまのじゃく S/mileage 243.5pts 108票
004 青春バスガイド Berryz工房 208pts 103票
005 3、2、1 BREAKIN' OUT! モーニング娘。 201pts 97票
006 あすはデートなのに、今すぐ声が聞きたい S/mileage 193pts 92票
007 Take It Easy! Buono! 173.5pts 92票
008 しょうがない 夢追い人 モーニング娘。 151pts 74票
009 Top Secret HANGRY & ANGRY 147.5pts 48票
010 気まぐれプリンセス モーニング娘。 137.5pts 74票


昨年の「ジンギスカン」に引き続き今年も Berryz が断トツトップで制覇!さらに同ナンバーが楽曲部門と PV 部門を両制覇!でこれはどうやら初のようです。「ライバル」の PV を見返すと、何故にこれに投票しなかったのかが悔やまれてならないのだけど、楽曲の良さも手伝ってかエアギターをしたりなんちゃって楽器を演奏したりフラフープを回したりする Berryz が皆揃いも揃ってとにかく楽しそうなのがデカイかな。楽しそうでたまらない!と言う感じのイイ顔してます。ハロプロの PV はどれも楽しさがよく伝わって来るのだけど、この「ライバル」から伝わって来る楽しさが他の数倍はありそうにも思えて来る。「ジンギスカン」との共通点である楽器は楽しさとのリンクがやっぱ強いなと。(楽器にも楽しむの「楽」の字が含まれてるしね) 楽器から小物まで細部に渡ってダンボールで DIY するという拘りも熱いし、楽しさが十二分に伝わって来て話題性にも富んでいる非常に Berryz らしい傑作と言えます。毎回何らかの手法で、観る側を驚かせて楽しませてくれる、そんな作り手の意向が読み取れる作品が Berryz には多いような気がします。



5 位の「3、2、1 BREAKIN' OUT!」もファン参加型の OPV 企画が熱かった。提供される素材面では多少物足りない印象はあったけれど、ノミネート作品はクォリティ高いものが多かったし、その結果がこの順位に反映されていると思えば納得です。これらのノミネート作品と本家の PV を観て思ったのがデジタルでアナログを表現している作品が評価されているということ。この○○で△△を表現するというリプレイスは「ライバル」のダンボールとか「ジンギスカン」の園児にも当てはまるところがあって、チープなもので高価なものを表現する、意外なもので身近なものを表現するというスタイルがハロプロでは評価される傾向があるのだと思う。過去の作品にもこの手の表現技法が使われていると思うので一度この観点で振り返ってみても面白いかも知れない。今年も一体何を何で表現して来るのかを楽しみにしようっと。


一方でトップ 10 にランクインしていない ℃-ute の PV には、楽しさはまだしも前述の話題性とか表現のリプレイスの観点が考慮されているものがなくて正直残念だった。「EVERYDAY 絶好調!!」などは PV の内容次第ではかなり楽曲の印象が変わって来ると思うのだけどいかがでしょ。℃-ute には ℃-ute の PV の良さがあるとは思うけど、個人的には今年の ℃-ute には新生 ℃-ute としての PV イメージの一新を期待したい。

推しメン部門

順位 メンバー 票数
01 嗣永桃子 (Berryz工房) 67票
02 矢島舞美 (℃-ute) 41票
03 田中れいな (モーニング娘。) 40票
04 鈴木愛理 (℃-ute) 39票
05 高橋愛 (モーニング娘。) 30票
05 新垣里沙 (モーニング娘。) 30票
05 亀井絵里 (モーニング娘。) 30票
08 道重さゆみ (モーニング娘。) 29票
09 清水佐紀 (Berryz工房) 24票
10 紺野あさ美 (音楽ガッタス) 23票


昨年に引き続き桃子の時代連続到来!ということで、Berryz の楽曲大賞 3 冠です。トップ 10 入りを予想していた真野ちゃん熊井ちゃんのランクインはならずで、昨年からは佐紀ちゃんが新たにランクイン。ホントわからないもんです。何故に桃子がここまで人気をゲッツしているのかをこの機に考えてみると、アイドルとしての姿勢とか機転の利きや頭の回転の良さ以外にも、振り付けと表情にもあるんでないのかなと最近は特に思うことが多い。桃子は身長が低いにも関わらずなのか、低いが故なのか、とにかく振り付けの振り幅が大きいこと大きいこと。まぁ前からだけどね。特に身体を反らしてお尻を突き出したり(小指にしろ何かしら「反る」のが得意?)、膝や首を曲げたりするその突出範囲とか角度が誰よりも大きいのである。(ヒップアタックが強力な理由もコレか)



これって、以前は矢口が「ちっちゃいので大きく動く」と貫いていたもので、細かいことはよくわからんけども観客の視線を集めるための良いテクニックだったりするのかも。このあたりは桃子自身がどう考えてるのか不明だけど、どうしても目が行ってしまうその振り幅は彼女の武器の一つなのではないかな。それプラス、過剰ニカニカと言えるほどのやたら豊かな表情の組み合わせが桃子の人気を支えているのかなと。近寄ったら近寄ったでインパクト大(握手会の握力とか)、遠目でもやたらその動きが目立って気になる存在。ホント隙がない子だなーと感心するばかりです。