高橋愛とモーニング娘。の出逢い、そして再会

BluePhobos2007-10-01

福井県の田んぼしかないような田舎町で育ちました。今でもなまりが抜けません。モーニング娘。を知ったきっかけは、担任の若い男の先生が教卓の引き出しにこっそり入れていたCD。そのころから少しずつ「娘。」を意識するようになりました。

http://mainichi.jp/life/edu/news/20071001ddm004070118000c.html

モーニング娘。との出逢い、加入、そしてリーダーを務める現在に至るまでの高橋愛をインタビューした毎日 jp の記事が素晴らしい。CD を教卓に入れていた担任の先生についてはハロモニ。でも既に告白済みであり、彼女にとってその担任の先生の存在というのは掛け替えのない、とてつもなく大きいものなのだろうなぁと思った。その CD とは「モーニングコーヒー」で、モーニング娘。のデビューシングル。ジャケットで微笑む初々しい 5人の表情が、当時の高橋愛にとってはとても輝いて見えたんだろうなぁ。バレエ一色だった当時の彼女に新たな世界への道が伸びた瞬間。「歌手」。中学からは声楽・音楽に力を入れたのは、きっとモーニング娘。から受けた「刺激」がピリリと効いているせいではないかなと思う。



考えてみると、この担任の先生がいなければ、高橋愛モーニング娘。を知るのはもっと後だったかも知れない。「LOVEマシーン」の頃だとおそらく知っているのではないか。また、担任の先生がいても CD を教卓の引き出しに入れていなければ同じことが言える。もし「LOVEマシーン」の頃から意識したとしても、5期オーディションには応募していないかも知れない。ほんの些細なきっかけがある一人の人生を大きく左右する、なんてことはざらにあるのかも知れないが、まさかその CD が結果的にモーニング娘。高橋愛を結ばせたという事実に最も驚いているのは担任の先生ではなかろうか。もちろん、高橋愛は感謝の気持ちでいっぱいなのだろう。先生、GJ。

そんな中「娘。」の5期オーディションを締め切り直前に知りました。ぎりぎり応募が間に合って名古屋や東京での審査や合宿での最終選考を経て合格した時は、ぼうぜんとしました。負けず嫌いの性格ですが、まさか選ばれるとは思っていませんでしたから。

あの松浦亜弥も、妹分オーディションへは友人から借りた CD にたまたま入っていた応募用紙を見て、その応募用紙の住所を別の葉書に書いて応募したと言っていた。応募に関しては、たまたまとかギリギリとか多そうな気がするなぁ、特に合格者・現メンバーに限っては。負けず嫌いと言うと石川梨華松浦亜弥安倍なつみあたりを想像するのだけれど、高橋愛アンタもか、というのが正直なところ。田舎、訛りという地方性と、負けず嫌いというハングリー精神がもうモーニング娘。の要素に溢れとるなと。


加入当初の高橋愛はとてつもなく早口だった。よく怒る厳しい親の子は早口になりやすい、とどこかで聞いたことがある。思うに、きっと高橋愛のおかんは厳しかったのではないだろうか。バレエでうまく演技ができないときは早口で怒っていたのかも知れないと。ただ、そういう環境が負けず嫌いの性格を形成させたとも考えられる。小中学校と自分と闘い続けて来た強さみたいなものがあるのかも知れない。テッテケテーな口調だと口喧嘩は弱かったんかも知れんけんど(笑)



12歳の高橋愛。ゲーッ。こ、この頃から既にアイドルの風格漂っとるでわないかッ。ちょっと有原栞菜っぽい。ということは、栞菜の数年後は今の高橋愛……っぽくなってるのかも。

この世界に入って苦労したのは、何よりも「歌い方」です。合唱部のころは楽譜でしっかり曲を覚え、裏声で歌うように教わってきました。ところがポップスは地声で16ビートが基本。プロデューサーのつんく♂さんからは「音楽は楽譜がすべてじゃない。表現力だ」と加入当時言われました。

例えるならば、電子ピアノの自動演奏とピアニストの違いと言えるかな。楽譜に忠実に美しく弾くのが合唱部、強弱やテンポ、ピッチなどの表現を付けてときにはダイナミックに、ときには軽やかに弾くのが歌手。そりゃ、「THE マンパワー!!!」のドスの効いた声は合唱部では出すことはないもんね。そんな高橋愛は今や娘。一番の表現者に成長した。もちろん、歌の世界だけでなくバラエティの世界においても。もう既に「個」が十分に表現されているような気もするなぁ。いつぞやの「うたばん」での「屁こくの?」という Q に対して、頬を赤らめながら「ここここきませんけどもぉ」とドモるところなどは特に(笑) でも、よっすぃ〜の表現力はその上をいっていた!要学習ですな。


多くの方々の共感を得られるような心のこもった歌を、一生懸命歌っていきたいです。

この一文で、高橋愛がリーダーとしてモーニング娘。を引っ張って行ってくれる、そんなふうに思わせてくれた。彼女が困ったときはガキさんが付いている。振り返ればガキ(敬称略)がいる。いや、寧ろ積極的に真正面から向かって行く方かな。