Berryz工房の「ライバル」の曲構成がニュータイプ

BluePhobos2009-06-14

Berryz工房の「ライバル」のヘビロテが止まらないほどにハマり中。このメロディが奏でる世界観のようなものがハロプロ独特と言うか、明るくて楽しくてフワフワなのだけどピリリと山椒の小粒ほどのパンチとスパイスが効いたような世界の居心地が良くてたまらない感じと言うのかな。で、このハマり要因は何なのかと考えつつ聴いていて気付いたのが曲構成のレアっぷり。この「ライバル」のサビは Where? Which? というところから「ライバル」の曲構成がニュータイプだと発覚するところまでを、楽曲の構成要素などの知識が乏しいながらに書いてみたので何かの気付きのキッカケになれば幸いでござんす。まずは、サビから始まるハロプロ楽曲の曲構成を分類してみました。

「単サビ」のオーソドックスタイプ

まずはハロプロに限らずサビで始まるオーソドックスなタイプ。サビが 1 種類のものです。分かり易いものだと松浦亜弥の「桃色片想い」などはいかがでしょ。


サビ 桃色の片想い 恋してる マジマジと 見つめてる ...
A メロ 片想いらしい 片想いなんて 初めてしちゃいます ...
B メロ あの人には・・・・・ 恋人いるかな ...
サビ 桃色の片想い しちゃってる 知らぬ間に しちゃってる ...
A メロ 誘えない とても 誘えない だって 緊張しちゃいます ...
B メロ 「気合入れて」・・・・・ 話し掛けましょう ...
サビ 桃色の片想い してるけど 両想い 目指すけど ...
サビ 桃色の片想い しちゃってる 知らぬ間に しちゃってる ...
ハロプロだと比較的松浦亜弥の楽曲にはこのシンプルな構成が多いです。あと、久住小春の楽曲もこの構成が多い感じ。アイドルソングの王道的な構成と言えるのかも。

「二段連サビ」のハロプロベーシックタイプ

次の構成は頭サビのものでもサビが 2 つある 2 段構成が挙げられるかなと。頭サビのサビと B メロに続くサビが異なるタイプで、下表の赤と青がそれです。1 番 B メロの後で 2 つのサビが連続で盛り上げるという構成になっているので「連サビ」と命名しちゃいました。まぁ、2 番ではよく片っぽのサビがすっ飛ばされるけどね。モーニング娘。の「みかん」なんかがこのタイプです。つんく♂楽曲ではかなり多い方じゃないかな。


サビ 1 まぶしい朝に WOW WOW CHANCE OH YEAH YOU'LL GET A CHANCE ...
A メロ 何度も夢を見てきた あきらめたりは出来ない ...
B メロ 悲しみ 喜びもあり 優しくなれ
サビ 2 人間皆 好きになれ 人生は一回 笑う門に福来る life is one time ...
サビ 1 まぶしい朝に WOW WOW CHANCE OH YEAH YOU'LL GET A CHANCE ...
A メロ 何度か愛に躓き それでも立ち上がるだろう ...
B メロ 苦手な 人だからこそ 大切だろう
サビ 2 積極的に生きるんだ 人生は一回 笑う人に人集う life is one time ...
サビ 2 人間皆 好きになれ 人生は一回 笑う門に福来る life is one time ...
サビ 1 まぶしい朝に WOW WOW CHANCE OH YEAH YOU'LL GET A CHANCE ...
「B メロに続くサビは C メロではないのか」とも疑ったりしたのだけど、C メロの定義がどうも「間奏前後によく入って曲調を変えるメロで通常曲中に 1 回しか現れない」というものらしく、よく J-POP にあるアレです。カラオケなどでは歌唱力を見せ付けるベストポジションだったりするのかもですが、それに従うと該当の箇所は C メロではないと勝手に判断してサビ化しちゃいましたーという感じです。調べたところでは、このサビとか C メロの定義は人それぞれでけっこう曖昧なようで、この手の話題をするにはなかなか困ったちゃんな存在なようです。ちなみに、C メロを上記の定義に従ったものだとすると、ハロプロ楽曲に C メロは少ないという傾向があるようで、最近のハロプロ楽曲にも当てはまるような気がします。


なお、モーニング娘。の「リゾナント ブルー」とか、Berryz工房の「ギャグ100回分愛してください」、重ピンクこはっピンクの「わ〜MERRYピンXmas!」、他には藤本美貴の「そっと口づけてぎゅっと抱きしめて」などもこの曲構成を採用しています。つんく♂氏お気に入りの構成なのかも。

「二段断サビ」のハロプロニュータイプ

さてさて、お次が本エントリの主役のニュータイプ。連続に対して断続。頭サビのサビと B メロに続くサビが異なるタイプなのだけど、頭サビのサビが頭とお尻にだけ登場して曲全体をサンドイッチのように挟む構成がこれで、ちょうど上の「二段連サビ」の中間の赤色のサビを抜いた感じとイコールになります。で、このタイプが (おそらくハロプロ初の?) Berryz工房の「ライバル」に採用されていると気付いたのです。


サビ 1 ひとつ ふたつ 大きく まわせ みっつ よっつ さあ行こう Go Go Fight ...
A メロ 恋するだけならなんとかなるけど 愛するとなるとねぇ ...
B メロ 女友達(ともだち)みんな 彼とイチャイチャ くっついたり別れたり ...
サビ 2 羽ばたこう 未来は自分の手の中さ 胸を張って ...
A メロ 夢みてるだけじゃ夢は叶わない わかっちゃいるけどねぇ ...
B メロ ちょっと際どい ミニを穿(は)いたら 先生ボヤいてた ...
サビ 2 羽ばたこう 誰にも負けない楽しさで 飛び立つんだ ...
サビ 2 羽ばたこう 未来は自分の手の中さ 胸を張って ...
サビ 1 ひとつ ふたつ 大きく まわせ みっつ よっつ さあ行こう Go Go Fight ...
ハロプロの楽曲には頭サビのキャッチーなフレーズを聴く人に印象付けたいような構成作りが感じられるのだけど、この「ライバル」では合間に入る「Go Go Fight!」でその印象付けが俄然強めに、より耳に残り易い構成になってるんじゃないかなと思った。あるサビを曲中に 2 回だけ登場させて始めと終わりで締める、さらに共に「Go Go Fight!」で始まって「Go Go Fight!」で締める、というような。で、中盤に耳を傾けると各種台詞を喋りつつ別のサビで盛り上がってというふうに、まるで互いのサビが「ライバル」のような存在みたいな。むー、良い曲だ。


ちなみに、やや大袈裟ですがこの「ライバル」の構成が、サビが 2 つある曲で有名な B'z の「Calling」と全く同じと気付いてテンション↑↑になったのは本当です。で、その直後、B'z工房という造語を頭に思い浮かべてしまったのも本当です。正直スマンかった。

まったく異なる2つの曲が融合してできた作品。そのため、この曲には全くタイプの違うサビが2種類存在している。元々ライブ限定の曲であり(そのときは最初と最後のサビは存在しておらず、伴奏はピアノのみであった。

Calling (B'zの曲) - Wikipedia